冬用の羽毛布団はいつまで使える?羽毛布団の種類と使い分け方を解説
寒い季節に活躍する羽毛布団には、「グース」や「ダック」といった種類の鳥毛が使われています。
基本的にどの羽毛布団も軽くて温かく、就寝中でも息苦しさを感じずに体が冷える心配もありませんが、季節ごとに最適な種類があることをご存知でしょうか。
この記事では、羽毛布団の季節ごとの選び方や衣替えに適した室温の目安、羽毛布団を使い分けできない場合の対処法や、使用・収納の際の注意点について紹介します。
これから羽毛布団を購入しようと考えている方は布団ごとの違いや特徴を、羽毛布団を愛用している方は布団の衣替えについてぜひチェックしてください。
関連記事:羽毛布団の購入前に押さえておきたいグースとダックの違いとは?
羽毛布団は季節によって最適な種類がある
羽毛布団は、厚みに応じて「本掛け」「合掛け」「肌掛け」の3種類に分けられます。
「肌掛け」というと羽毛が使われていない薄い布団をイメージしますが、一般的な布団とはどのような違いがあるのでしょうか。3つの羽毛布団の特徴やメリットについてみていきましょう。
本掛け
本掛け(ほんがけ)とは、羽毛布団のなかでも一番厚みをもったものです。たっぷりと羽毛が詰まっており、暖かく過ごすために役立つ布団です。薄手の布団では寒い場合や、1枚でもしっかりと暖まりたいときにも本掛けタイプがおすすめです。
季節としては秋から冬、寒冷地では春先まで活躍します。真冬でも厚手の布団であれば、布団の中身が詰まっているため風を通しにくく、体温を奪われずに就寝できるでしょう。
本掛けは厚みがあるため外見的には重たいイメージがありますが、羽毛を包み込む生地によっては驚くほど軽量なものもあります。羽毛そのものの軽さに加えて軽量素材の生地を選ぶことによって、布団全体を軽量化しています。
合掛け
合掛け(あいがけ)は、本掛けよりも厚みは少ないものの暖かさを感じられる中厚手タイプの羽毛布団です。薄手のタオルや肌掛けを羽毛布団に組み合わせたり、衣類の重ね着と羽毛布団で温度を調節したりする場合にも対応できます。
本掛けほどの厚みや重みが不要な方、収納場所をとらないために適度な薄さも必要という場合に向いており、コンクリート造の集合住宅のように気密性を高めた住まいの場合は、合掛けでも十分な暖かさが得られるでしょう。
7月と8月を除く、秋から春にかけての3シーズンに適しており、突然気温が下がって寒くなる日や朝・晩の寒さにも対応できます。ただし1月と2月の真冬には、合掛けのみでは寒さを感じる可能性があります。
肌掛け
肌掛け(はだがけ・はだかけ)は、3タイプの中でもっとも薄い羽毛布団です。
一見羽毛布団とはわからないほど薄手のものから適度な厚みをもたせたものまであり、厚みが少ないため軽量かつ圧迫感がありません。畳んでもかさばりにくく、コンパクトサイズに畳んで洗える製品も人気があります。
肌掛け1枚では羽毛布団としてはやや寒さを感じるかもしれませんが、毛布やその他の布団と組み合わせれば暖かさを感じます。肌掛けを2枚重ねて使う方法で熱を逃げにくくする方法もあります。
羽毛布団の種類 | 本掛け | 合掛け | 肌掛け |
羽毛布団の特徴 | ・3種類で一番厚みがある
・羽毛充填量が1.0kg~1.5kg ・真冬にも適した暖かさ |
・本掛けよりもやや厚みが薄い
・羽毛充填量が0.6kg~1.0kg ・真冬以外の季節に対応できる |
・3種類で一番薄手の羽毛布団
・羽毛充填量が0.3kg〜0.4kg ・肌寒い季節や時間帯に向く |
使用に適した季節 | 秋から冬(10〜4月) | 秋から春(9〜12月/3〜6月) | 春から秋(5〜10月) |
メリット | 1枚でもしっかりと暖かさを感じられるため、防寒対策がしやすい | 本掛けのような厚みや重さがないため、暑苦しさや重苦しさがない | 1枚では寒さを感じることがあるため冷暖房器具や衣類での調節が必要 |
羽毛布団は真夏以外のすべての季節で活躍するアイテムで、1枚持っているだけで手軽に寒さ対策ができます。使用に適した時期やメリットを比較して、最適な1枚を選んでみてはいかがでしょうか。
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
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羽毛布団を衣替えする室温の目安
羽毛布団の衣替えは、目安として真冬・季節の変わり目・寒暖差のある時期を切り替えのタイミングにしましょう。
真冬は本掛けまたは合掛けを選び、真冬が終わり春にかけての季節は合掛けから肌掛けへとシフトします。快適さを感じるためには室外だけではなく室内の湿度も関わってきますから、暖房がしっかり効いていれば本掛けではなく合掛けや肌掛けを使うこともできます。
真夏以外で、日中が比較的暖かい時期であれば肌掛け1枚でも暖かさを感じられますが、風邪をひきやすい時期や体調によっては、肌掛けに加えて他の掛け布団もあると安心です。
羽毛布団の衣替え時期の気温については、以下を目安にしてください。
羽毛布団の種類 | 本掛け | 合掛け | 肌掛け |
室内温度の目安 | 15℃以下 | 15〜25℃ | 25℃程度 |
地域によって気温差に違いがありますが、室内温度が15℃以下であれば、本掛けが選択肢になります。気温が高い日や暖房を使うなどとして15℃以上の室内温度をキープできれば、合掛けでも快適に過ごせるでしょう。
羽毛布団を使い分けできないときの対処法
羽毛布団の枚数や種類を持っておらず、使い分けができない場合は、温度調節のために以下の3つを試してみてください。
1年を通して冷暖房で室温を調節する
冷暖房で室温を調節する方法は、手軽にできる温度調節方法です。布団でうまく温度をコントロールできない場合、冷暖房が活躍します。
暑い季節はエアコンや扇風機、冷風扇やサーキュレーターなどいくつかの方法を組み合わせるほか、除湿も部屋を冷やす効果が期待できます。
寒い季節にはエアコン・ヒーター・石油ストーブ・電気毛布といったアイテムが活躍しますが、窓を閉めて熱が逃げないように断熱シートを貼る方法も効果的です。
室温をうまく調節できれば、羽毛布団がなくても快適に過ごしやすく、さらに衣類とも組み合わせて温度管理が楽に行えるでしょう。
季節の変わり目だけ冷暖房で室温を調整する
冷暖房は毎日つけっぱなしにしていると電気代に影響してしまいます。また、部屋が乾燥したり冷えすぎたりして、かえって体温調節にマイナスの影響が出ることも。
気温差が大きい季節の変わり目は、掛け布団や毛布だけでは調節が難しいものです。そこで、夏から秋、秋から冬などの変わり目のみ冷暖房を使い、室温を調整しながら羽毛布団を活用してみてください。
合掛けと肌掛けを揃え、冬は2枚合わせにして使う
羽毛布団の組み合わせとして、合掛けと肌掛けをそれぞれ用意し、2枚を組み合わせて使う方法もあります。
合掛け2枚では暑さや重たさが気になりやすく、肌掛け2枚だと寒さを感じる場合があるため、羽毛量の異なる2枚を用意しておきます。体感が寒いときには2枚を重ねて使用し、上半身半分は肌掛け・下半身には合掛けを使う組み合わせ方もあります。
羽毛布団を出すとき・しまうときの注意点
羽毛布団を出すときとしまうときには、それぞれ注意したいポイントがあります。長く使い続けるためにも、以下のポイントをチェックしたうえで上手に衣替えを行ってください。
出すとき
羽毛布団を出すときは、まず湿気を取り除く必要があります。収納中に吸い取ってしまった湿気をきれいに乾燥させることで、ふわふわとして弾力のある羽毛布団に仕上がります。
乾燥には天日干し、または陰干しで湿気のない乾燥した場所に吊るし、片面だけではなく両面をしっかりと干すようにします。目安は3時間ですが、1時間ずつでもしっかりと天日や風にさらすことが大切です。
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しまうとき
羽毛布団をしまうときは、湿度のある場所は避けてください。押し入れやクローゼットはバスルームから遠い場所、湿気が溜まりにくく通気が確保できる場所を選びます。
布団カバーをかけている場合は取り外し、必ず元の収納袋にしまってから保管してください。布団を折りたたんだまま収納すると、湿気やほこりを付着したまま保管することになります。
注意点として、収納の際に圧縮させたり体重をかけて空気を抜いたりすると、羽毛が飛び出して弾力が失われる原因になるため避けてください。
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寿命を迎えた羽毛布団は買い替える
羽毛布団はメンテナンスを繰り返すことで15年以上使い続けることができますが、一度寿命を迎えたものはメンテナンスせず、新しいものに買い替えることもできます。
古い羽毛布団などはメンテナンスを考慮していない物も多いため、古くなってきたと思ったら、使いやすくメンテナンスのしやすいものに買い替えを検討しても良いかもしれません。
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
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まとめ
今回は羽毛布団の種類や季節・気温に合わせた衣替えについて紹介しました。真夏以外のほとんどすべての季節に活躍する羽毛布団は、1枚用意しておけば寒い日や気温が下がった日に対応しやすくなります。
表参道布団店では、春・秋、夏、冬用とそれぞれの季節に応じた羽毛布団を揃えています。「Clean Cycle Down」は、国内の高品質リサイクルダウンを使用し、生地は綿100%で自然なつや感の「60番手サテン」を使用。
軽くて優しい肌触りの美しい光沢と風合いを兼ね備えた羽毛布団を、ぜひ寝具のラインナップに加えてみてはいかがでしょうか。
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