羽毛布団はなぜ暖かい? 理由と温度調整の仕組み
暖かい布団を購入したいと考えた際、羽毛布団の購入を検討している方もいるのではないでしょうか。特に高品質な羽毛布団は、暖かさと軽さを併せ持ちます。
ただ、中には「なぜ品質が良いと暖かいの?」といった疑問を抱えている方もいるはずです。
そこで、羽毛布団について詳しく知りたい方のため、暖かさを感じる仕組みや、室温が高いときはどのように感じるのかなどを解説します。この記事を読むことによって羽毛布団と暖かさの関係がわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
羽毛布団が暖かい理由
羽毛布団といえば、その名のとおり羽毛を使用した布団です。非常に軽いことから、何となく「それほど暖かくないのではないか」と感じている方もいるでしょう。
ですが、羽毛は寒いと膨らんで開く特徴を持っており、その時にたくさんの空気を包み込みます。この働きによって布団に伝わった熱が逃げにくくなるため、暖かさを感じさせるのが特徴です。
羽毛が持つ大きな特徴である保温性は、空気を含有する力が高いほど高くなります。
関連記事:高品質な羽毛布団選びに欠かせないダウンパワーとは?
羽毛ふとんの品質基準の策定と品質推奨ラベルの発行を行っている日本羽毛製品協同組合では、品質の良い羽毛として、以下を提唱しています。
よい羽毛は、重さあたりの体積が大きくより多くの空気を含む事で高い断熱性を発揮します。
そのため、重量に対し、よりふくらみの大きいものが高品質の羽毛であると言えるのです。
ダウンの温度調整の仕組み
羽毛布団に使われている羽毛は「フェザー」と「ダウン」の2種類です。このうち、水鳥の胸に生えているたんぽぽの綿毛のようなふわふわとした柔らかい毛である「ダウン」が温度と湿度を調整してくれます。
ダウンの中心からは放射線状にたくさんの羽枝が伸びていて、羽枝には非常に多くの小羽枝と呼ばれるものが生えている状態です。この小羽枝こそがダウンの温度調整を担っています。
小羽枝は、涼しくなって湿度が低くなると開き、温かくなって湿度が高くなると閉じるのが特徴です。
そのため、涼しい時はふんわりと開いて小さな空気の層をたくさん作り、暖かさを感じさせます。反対に暖かくなると閉じて空気の層を減らし、通気性を高めることによって涼しく感じるように調整するのです。
一つひとつのダウンは「ダウンボール」と呼ばれており、このダウンボールが大きいほどたくさんの小羽枝が生えています。
そのため、羽毛布団に使われているダウンボールが大きいほど、暑い日でも寒い日でも快適に感じやすいといえるでしょう。
こちらの記事では、グースとダックの違いについて解説しております。
良質な羽毛は冬暖かく夏涼しい
布団は気温によって使い分けることが多いですが、羽毛布団はオールシーズン使用することもできます。
これは、羽毛布団が持っている「冬は暖かく、夏は涼しい」効果によるものです。
室温が低い時はダウンボールが開くことにより、たくさんの空気を含み、熱を逃がしにくくします。
反対に、室温が高いときはダウンボールが閉じることによって空気を外に逃がし、断熱効果が小さくなることによって涼しさを感じさせるのが特徴です。
エアコンのように細かい温度調整をしなくても自動で温度調節をしてくれるので、1年を通して快適に過ごせる布団を探している方にもぴったりだといえるでしょう。
ただ、これは羽毛布団の品質によっても違いが大きいです。質の低い羽毛布団だと一つひとつのダウンボールが小さく、開いたり閉じたりしてもそれほど大きな効果を発揮できません。冬暖かく夏涼しいを実現したいのであれば、良質な羽毛布団を選択することが重要です。
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側生地による快適さの違い
羽毛布団が持つ性能を十分に発揮するためには、側生地(がわきじ)も重要です。側生地とは、布団の中身を覆っている布地のことをいいます。
ダウンは、温度が高くなり湿度が高まると閉じて通気性を良くし、湿気を逃がそうと働きます。
湿気がうまく逃げてくれれば涼しさを感じられるようになるのですが、布団を包んでいる側生地がその邪魔をしてしまうと、うまく温度・湿度の調整ができません。
ダウンが持つ温度や湿度の調整機能は、湿気を含んでいる空気が側生地の外に放出されることによって得られる効果です。そのため、通気性の悪い側生地を使っていた場合、布団の中の湿度が高まり、蒸し暑さを感じさせてしまいます。
いくら高品質なダウンを採用していたとしても、通気性などに問題がある側生地では羽毛布団の性能が十分に発揮されないので、注意しましょう。
「過去に羽毛布団を購入したことがあるものの、夏場は暑苦しくて眠れなかった」といった経験がある方は、羽毛の質、または側生地に問題があった可能性も考えられます。
例えば、通気性の面で考えると、避けておきたいのがポリエステル使用したものです。ポリエステルは通気性がそれほど高くありません。
そのため、側生地にポリエステルが使われている羽毛布団を選択した場合、内部で湿度が高くなってしまう可能性があります。
できれば綿など、天然素材を使用していて通気性が高いものを選択すると良いでしょう。綿は通気性だけではなく、吸湿発散性においても優れています。
さらに肌触りが良いので、側生地の素材として非常に適しているといえるでしょう。
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
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暖かい羽毛布団を求めるなら品質を重視
なぜ羽毛布団が暖かいのかについて紹介しました。羽毛布団であればどれを選択しても夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるというものではありません。機能性を求めるのであれば品質を重視することが重要です。
私たち表参道布団店では、暖かいダウンの基準であるダウンパワー(dp)の数値が高く、日本羽毛製品協同組合によって認定される「ゴールドラベル」基準に合格した商品を取り揃えております。
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