羽毛布団はどう処分すればいい?具体的な方法と流れを紹介
使わなくなったり、羽毛が減って古くなったりした羽毛布団は、処分方法で悩みやすいアイテムです。「処分方法がよくわからない」「いつか捨てようとしまったままにしている」という方もいらっしゃるかもしれません。
羽毛布団には羽毛が使われているため、使用頻度が多いほど寿命に近づいていきます。使われている素材によっても目安となる寿命が変わることに注意が必要です。
この記事では、羽毛布団の寿命について詳しく紹介しながら、処分方法や捨てるまでの流れを確認していきます。お手持ちの布団の処分方法や寿命について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
羽毛布団の寿命は決まっている?
羽毛布団には天然の羽毛が使われているため、打ち直しと呼ばれるメンテナンスを行わなければ徐々に保温機能が低下し、寿命に近づいていきます。
一般的な寿命は10〜15年ほどですが、使用している素材によって目安となる寿命に違いがあるため、詳しくみていきましょう。
関連記事:羽毛布団の寿命を左右するポイントと、長持ちさせるメンテナンス方法
使用している素材で寿命に差がでる
羽毛布団の寿命を決めるポイントは、羽毛の種類・側生地(がわきじ)の素材・普段の取り扱い方の3点です。
羽毛を採取する鳥にはあひる・ガチョウなどが挙げられ、それぞれダック・グースと呼ばれています。成鳥の中でも若い鳥ではなく親鳥のほうが羽毛自体に耐久性があるといわれています。
通常のダックやグースでは10年程度ですが、親鳥の羽毛である「マザーダック」「マザーグース」を使うことでへたりにくさが備わるため、長く使い続けられる可能性があります。
寿命が近づいた時のサイン
羽毛布団の寿命が近づいてきたときには、いくつかのサインがあります。
【羽毛布団の寿命が近づくサイン】
- 羽毛が飛び出してくる
- 布団が汚れてくる
- 臭いが染み込んでくる
- へたり・薄さが出る
- 重たい感じがする
まずは布団の側生地、縫い目のすき間から羽毛が飛び出してくるケースです。ボリューム感のある布団でも、中に詰められているものは細かい毛のため、細かいすき間から飛び出して量が減ってしまうのです。
そうしてへたりや薄さが出てくると、徐々に保温機能が失われてしまい、寿命を迎えます。使い方にもよりますが、無理に布団を潰したり縫い目がほつれたりする扱い方をしないように注意したいところです。
長く使い続けていると、布団には臭いが染み込んできます。厚みのある羽毛布団は洗濯がしにくいため、生活臭やペット臭、汗の臭いなどが染みてきてしまい、気になるかもしれません。
汗や部屋の湿気がこもると重たい感じになり、使いづらいと感じることもあるでしょう。そのような場合も、買い替え・処分やメンテナンスの時期がきたと考えたほうが良いでしょう。
関連記事:羽毛布団が臭いときの原因と対処方法を紹介
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
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羽毛布団の処分方法
羽毛布団の処分方法は、「捨てる」「買い取りに出す」「回収してもらう」「寄付する」に分けられます。それぞれ状況に応じて選べるため、詳しくチェックしていきましょう。
粗大ごみとして出す
粗大ごみとして処分する場合、地方自治体・市町村ごとに設けられている窓口に連絡し、回収を申し込まなければなりません。勝手に回収してもらえるわけではなく、回収日や回収料金が決められている点に注意が必要です。
詳しくはそれぞれの自治体のホームページや広報誌などで確認をしてください。
燃えるごみとして出す
布団のサイズによっては燃えるごみとして出すこともできます。ただし、布団を粗大ごみに出すように求めている自治体では、可燃性の布団でも粗大ごみとして出さなければなりません。
燃えるごみに出せる自治体では、羽毛布団を折りたたんで燃えるごみ専用の袋に入れ、袋の口をきれいに縛って収集日までに出しておきます。通常の透明なビニール袋に入れてしまうと収集されないため、必ず専用の袋を使って処分してください。
引っ越しの際に処分を依頼する
引っ越しのタイミングで大型ごみを処分する方法もあります。引っ越し業者によっては、引っ越し料金の中に不要なごみの収集サービスを含めているところがあります。
自分でごみに出す時間がない、梱包や処分をしている時間がないときには、処分を代わってもらえるサービスが便利です。
引っ越し料金に含まれていなくても、オプションとしてごみや家電製品の収集を依頼できるところや、引っ越し業者が提携している別の回収業者に収集を依頼できるサービスも活用してみてください。
リサイクルショップやフリマアプリに出す
高級羽毛布団のように人気のある物は、状態が良ければリサイクルショップやフリマアプリでも買い取りが期待できるでしょう。
ただし、羽毛の量が減って保温効果が得られないような布団については、買い手がつきにくくなる可能性があります。買い取りを目指す場合はクリーニング、打ち直しといったメンテナンスを行う必要があります。
同じ地域に住む人に無償または有償で引き取ってもらうサービスもあります。その際、直接の手渡し(引き取り)または宅配物として送付する方法のどちらかを選ぶことになります。
フリマアプリやオークションサイトのようなサービスでは、買い手がつくまでに時間がかかることもあります。急ぎで処分したいときは、リサイクルショップや買取業者を利用する方法を検討しましょう。
無料のリサイクル回収に出す
使い終わった後の布団を処分せず、資源の有効活用と循環の促進を図るための取り組みも行われています。
株式会社ニトリでは、2023年10月2日より期間限定で日本全国のニトリとニトリの関連会社・店舗にて羽毛布団のリサイクル回収を実施しています。使える素材を再度洗浄して新たな羽毛製品にリサイクルするという取り組み内容となっています。(※)
この取り組みではダウン比率50%以上の物に限られ、不要になった羽毛布団を直接持ち込む必要がありますが、汚れや穴あきがある布団でも回収可能です。
※参照元:株式会社ニトリ
不用品回収業者に依頼する
買い取りを期待せず、自宅まで回収にだけは来てほしいという場合には、不用品回収業者の依頼もおすすめです。
不用品回収業者は、スピーディな回収作業がメリットです。不用品であれば複数の物を同時に回収してもらえるため、一つずつごみに出す手間がかかりません。
自治体のごみ収集日を逃してしまった、粗大ごみの回収を申し込みできなかったような場合にも、不用品回収業者が活躍します。ただし業者の中には回収料金や積み込み・積み下ろしに費用がかかるケースもあるため、事前に費用を確認しておくと安心です。
寄付する
一度も使っていないけれど月日が経っているもの、メンテナンスをしてきれいになったが使えていない羽毛布団については、状態の良いものを中心に寄付をする方法もあります。
「ecosleep(エコスリープ)」では、各家庭で不要になった羽毛布団を回収し、リサイクルしてから児童養護施設や保護犬・保護猫のためのリサイクル布団として再生する活動を行っています。(※)
こちらから布団を団体に送付しなければなりませんが、そのまま処分するのではなくリサイクルや寄付活動に直接貢献できる方法です。
※参照元:ecosleep
羽毛布団を捨てるまでの流れ
次に、羽毛布団を捨てるまでの流れについても確認していきましょう。「粗大ごみとして出す」「燃えるごみとして出す」「不用品回収業者に依頼する」3つの方法を紹介します。
粗大ごみとして出す場合
粗大ごみとして羽毛布団を出す場合、以下の手順が一般的です。
【粗大ごみを出す手順】
- 布団を紐などで縛る
- 自治体の回収窓口に連絡する
- 決められた日までに指定の場所に出す
粗大ごみは自治体の回収窓口に連絡しなければ引き取ってもらえません。回収日も決められており、前もって連絡のうえ布団をきれいに折りたたんで紐で縛っておきましょう。
燃えるごみとして出す場合
燃えるごみとして羽毛布団を出す際には、以下の手順で処分します。
【燃えるごみを出す手順】
- 布団を紐などで縛る
- 自治体指定のごみ袋に入れる
- ごみ袋の口を縛る
- 回収日にごみを出す
燃えるごみは自治体が指定する袋を購入し、その中に入れたうえで袋の口をきれいに縛る必要があります。万が一布団が大きく、袋からはみ出して口が縛れない場合は粗大ごみの扱いになるため、粗大ごみの手順で処分に出してください。
不用品回収業者に依頼する場合
不用品回収業者に羽毛布団の回収を依頼するときは、以下の手順で行います。
【不用品回収業者に依頼する手順】
- 布団を紐などで縛る
- 不用品回収業者に連絡する
- 費用の見積もりをとる
- 決められた日に布団を渡す
不用品回収業者には、自宅まで回収にやってくる場合と自ら持ち込みをして引き取ってもらう方法があり、ほとんどの場合自宅まで回収に来てもらえます。
注意点として、無許可で回収業を行っている業者の中には、不法投棄や料金のトラブルが発生するケースがみられます。信頼のできる登録業者かどうかをチェックしたうえで回収を申し込みましょう。
羽毛布団を長持ちさせるためには
羽毛布団を少しでも長く使い続けるためには、どのようなポイントに注意すれば良いでしょうか。ここからは、手持ちの羽毛布団を長く使う4つのポイントを紹介します。
カバーをかけて使う
羽毛布団をそのまま使用していると、汚れや臭いが付着しやすく湿気を吸って重たくなってしまいます。使用頻度が高いと、摩擦によって縫い目が広がり、そこから羽毛が抜ける場合もあります。
布団はそのまま使わず、カバーをかけておくと良いでしょう。通気性の良い綿素材で、布団の片面だけではなく全体を丸ごと覆えるものがおすすめです。
日干しではなく陰干しする
布団類は普段からこまめに干すことで、寿命を長持ちさせられます。通気性の悪い場所では湿気がこもりやすく、劣化が進んでしまうため、こまめな乾燥が欠かせません。
基本は日干し(天日干し)ではなく、日陰の通気性が良い場所に干してください。目安となる時間は3時間以上、通常の洗濯物よりも長めに時間をとり、片面だけではなく両面がしっかりと乾ききるように乾燥させましょう。
布団たたきでたたかない
布団たたきでバンバンと叩く方法は、羽毛布団には向かない方法です。
ほこりを飛ばそうとしてたたいていると、衝撃で羽毛が抜けやすくなり寿命が一気に縮まるおそれもあります。布団乾燥機や物干しでの影干しを行ってください。
圧縮したりつぶしたりしない
羽毛布団を手に入れると、ふかふかとしていて体を預けたくなるものです。反対にシーズンオフの時期に入ると、平たく圧縮させてスペースをとらないように収納するケースがみられます。
しかし、これらの方法はいずれも寿命を縮める可能性のある行動です。布団を潰すと圧力がかかり、フェザーの多い羽毛布団では側生地や縫い目のすき間から羽根飛びや吹き出しを招きやすくなります。
同じように、圧縮して薄くする収納方法も羽毛布団にとっては良くない方法です。弾力が減り、側生地から羽毛が飛び出してくる可能性があります。
関連記事:羽毛布団を圧縮して収納するのはNG!
まとめ
今回は、羽毛布団の寿命と少しでも長く使うための方法、処分や買い取りの方法について紹介しました。
布団を長持ちさせるためには、耐久性の高い素材を使っており丁寧に縫製されている、高品質な物がおすすめです。メンテナンスやリフォームがしやすい製品も、長く使いたい方に向いています。
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