羽毛布団はラベルで見分けられる?ランクごとの違いを解説
「羽毛布団のランクを示すラベルとは?」
「CILギャランティーラベルとは?」
「日本羽毛製品協同組合とCILの違いは何?」
羽毛布団にも当然良し悪しがありますが、それには明確なグレードが定められています。
羽毛布団を選ぶ際の基準として機能します。
本記事では、羽毛布団のランクレベルについて詳しく解説しています。
睡眠の質を高めたい方、室内インテリアとしても映える布団をお求めの方は、ぜひ最後までご覧ください。
羽毛布団のランクを示すラベルとは
羽毛布団の質はさまざまな要因から決まりますが、それを一元化して示したものが「ラベル」です。
つまり、このラベルを見ることで羽毛布団のランク(質)がわかるようになっています。
また、ラベルには以下の2種類が存在し、それぞれに基準が設けられています。
- ゴールドラベル
- CILギャンランティーラベル
ゴールドラベルは、業界団体である日本羽毛製品協同組合(日羽協)が発行しているラベルで、業界に向けたものとして見られることが多いラベルです。
一方のCILギャンランティーラベルは、検査機関であるCIL(Comfort Index Lab:コンフォートインデックスラボ・快適睡眠環境研究所)が発行しており、こちらは消費者向けという見方が強いラベルです。
ゴールドラベル
ゴールドラベルは、ダウンパワーごとに分類・グレーディングされています。
ダウンパワーとは、羽毛の膨らみを数値化したもので、高ければ高いほど高品質な羽毛であることがわかります。
ここからは、以下全4種のゴールドラベルについて解説していきます。
- ニューゴールドラベル
- エクセルゴールドラベル
- ロイヤルゴールドラベル
- プレミアムゴールドラベル
これらは上から下へ行くにつれて評価が上がります。
それぞれ見ていきましょう。
参照:羽毛布団の推奨ラベル
ニューゴールドラベル
はじめに紹介するのは、ニューゴールドラベルです。
要求される基準は以下のとおり。
- ダウンパワー:300dp 以上
- ダウンの混用率:50% 以上
- 清浄度:500mm 以上
- 酸素計数:4.8mg 以下
また、手入れの目安は以下のように設定されています。
- 2〜3年に1度クリーニング
- 5〜6年でリフォーム
- 10年で買い替え
エクセルゴールドラベル
次に紹介するのは、エクセルゴールドラベルです。
要求される基準は以下のとおり。
- ダウンパワー:350dp 以上
- ダウンの混用率:80% 以上
- 清浄度:500mm 以上
- 酸素計数:4.8mg 以下
また、手入れの目安は同じく以下のように設定されています。
- 2〜3年に1度クリーニング
- 5〜6年でリフォーム
- 10年で買い替え
ロイヤルゴールドラベル
次に紹介するのは、ロイヤルゴールドラベルです。
要求される基準は以下のとおり。
- ダウンパワー:400dp 以上
- ダウンの混用率:90% 以上
- 清浄度:1000mm 以上
- 酸素計数:4.8mg 以下
また、手入れの目安は同じく以下のように設定されています。
- 2〜3年に1度クリーニング
- 5〜6年でリフォーム
- 10年で買い替え
プレミアムゴールドラベル
最後に紹介するのは、プレミアムゴールドラベルです。
要求される基準は以下のとおり。
- ダウンパワー:440dp 以上
- ダウンの混用率:93% 以上
- 清浄度:1000mm 以上
- 酸素計数:4.8mg 以下
また、手入れの目安は同じく以下のように設定されています。
- 2〜3年に1度クリーニング
- 5〜6年でリフォーム
- 10年で買い替え
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
関連記事:高級布団一覧
関連記事:高品質な羽毛布団選びに欠かせないダウンパワーとは?
CILギャランティーラベル
ここまで、4種類のゴールドラベルを見てきましたが、先述のとおりゴールドラベル以外にもラベルは存在します。
羽毛布団をグレーディングする「CILギャランティーラベル」。
ここからは、その7つのグレードをグレードの低い順に紹介していきます。
- イエローラベル
- グリーンラベル
- レッドラベル
- シルバーラベル
- ゴールドラベル
- ブラックラベル
- プラチナラベル
それぞれの解説に入る前に、CILギャンランティーラベルを見るうえで知っておくべき4つの指標を見ておきましょう。
- WWR-m:数値が高いほど軽く、断熱効果・保温性能に優れる
- DOWN POWER:WWR-mの異なる計測方法で容積を表す(単位は「cm³/g」)
- FILL POWER:WWR-mの異なる計測方法で容積を表す(単位は「inch³/oz」)
- かさ高:WWR-mの異なる計測方法で高さを表す(単位は「mm」)
イエローラベル
はじめに紹介するのは、イエローラベルです。
イエローラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:150〜180
- DOWN POWER:190cm³/g
- FILL POWER:320inch³/oz
- かさ高:80mm
グリーンラベル
次に紹介するのは、グリーンラベルです。
グリーンラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:170〜220
- DOWN POWER:240cm³/g
- FILL POWER:400inch³/oz
- かさ高:100mm
レッドラベル
次に紹介するのは、レッドラベルです。
レッドラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:240〜270
- DOWN POWER:300cm³/g
- FILL POWER:500inch³/oz
- かさ高:120mm
シルバーラベル
次に紹介するのは、シルバーラベルです。
シルバーラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:270〜290
- DOWN POWER:350cm³/g
- FILL POWER:600inch³/oz
- かさ高:145mm
ゴールドラベル
次に紹介するのは、ゴールドラベルです。
ゴールドラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:290〜310
- DOWN POWER:400cm³/g
- FILL POWER:690inch³/oz
- かさ高:165mm
ブラックラベル
次に紹介するのは、ブラックラベルです。
ブラックラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:310〜330
- DOWN POWER:440cm³/g
- FILL POWER:760inch³/oz
- かさ高:180mm
プラチナラベル
次に紹介するのは、プラチナラベルです。
プラチナラベルの基準は以下のとおり。
- WWR-m:330〜350
- DOWN POWER:480cm³/g
- FILL POWER:800inch³/oz
- かさ高:200mm
関連記事:マザーグースの羽毛布団の魅力や選ぶ際のポイントを解説
日本羽毛製品協同組合とCILの違い
ここまで「ゴールドラベル」と「CILギャランティーラベル」という2種類のラベルについて解説してきました。
ここからは、それらを発行している「日本羽毛製品協同組合」と「CIL」について解説していきます。
順に見ていきましょう。
日本羽毛製品協同組合
まずは日本羽毛製品協同組合から見ていきます。
区分 | 業界団体 |
設立年 | 1976年 |
目的 | 羽毛に関する国際機関と連携したうえでの日本の羽毛製品の高品質化 |
認証内容 | 優良な羽毛と側生地を使用して適切に仕上げられた製品であること |
管理範囲 | 試験の合格と市販のラベルつき商品の抜き打ち検査 |
保証内容 | ダウンパワー、ダウン率、洗浄度 |
備考 | 国産の羽毛布団にのみ発行 |
日本羽毛製品協同組合は、JIS(日本産業規格)の策定にも関わっている信頼度の高い機関です。
しかし、羽毛製品の加工は管理外のため、流入後は抜き打ち検査までの間、産地偽装品が紛れるリスクも存在します。
CIL
次に、CILについて見ていきます。
区分 | 検査機関 |
設立年 | 1943年 |
選定基準 | 正確な検査手法の確立、羽毛の品質保証の確立、快眠を目的とした選び方の基準制定 |
認証内容 | 側生地や縫製などは対象としておらず、あくまで羽毛原料のみ |
管理範囲 | 羽毛の調達、試験の合格、製品加工 |
保証内容 | ダウンパワー、WWR-m(軽暖性能)、洗浄度 |
備考 | リサイクル羽毛ラベルの発行 |
CILは、ラベルにシリアルナンバーを載せることで個体の羽毛原料の合格認定日と品質をサイト上で特定できる仕組みを実施しています。
また、SDGsを意識したリサイクル羽毛の認定も行っています。
高級布団をお探しの方は以下をご覧ください。
関連記事:高級布団一覧
羽毛布団はラベルで選べば間違いないのか?
ここまで羽毛布団のランクラベルについて解説してきましたが、最後に、羽毛布団の選び方においてもっとも重要なことを話して終わります。
それは、羽毛布団の質の基準となるのは、ラベルだけではないということです。
具体的には、ダウン率や充填量なども重要なファクターとして作用します。
これらはラベルの認証内容から漏れており、ゆえに「高ランクのラベルにもかかわらず高品質とはいえない」ということが起こりえます。
また、保湿性に関しては、ただ「高い」だけでは高品質といえません。
布団内の温湿度(寝床内気象)は、最適とされている「33℃・50%前後」がもっとも快適であり、高いから良いと考えるのは誤りです。
確かにラベルは羽毛布団を選ぶ際に有用な基準ですが、ほかの基準についても確認するようにしてください。
羽毛布団選びではダウンパワーの理解も必要となります。あわせてご覧ください。
羽毛布団のランクラベルは2種類
羽毛布団には、日本羽毛製品協同組合発行の「ゴールドラベル」と、発行の「CILギャンランティーラベル」が存在します。
それぞれ認証内容も異なるため、用途によって活用しましょう。
また、羽毛布団の質の基準となるのはラベルだけではなく、ダウン率や充填量なども重要なファクターです。
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